🩰10代で勉学やバレエのスカラーシップ(奨学金)を得て留学するには

長女は現在ボーディングスクールにいる。

そう書くと、金銭的に余裕があるように聞こえるけれど、全くそんな事はない。むしろ逆。

また話は飛ぶが、年末、国内のバレエ団退団のニュースをよく目にした。しかもプリンシパルの方々。

なぜだろう。

もしそこに福利厚生、年金制度などが確立されていればどんな状況でも(怪我でも、出産でも)そこに止まり、また同バレエ団で次のステップに進む事ができるのではないか?と考えた。

バレエダンサーと収入の問題、これだけ民間の力で日本のバレエの実力を押し上げているのだからもっと真剣に考えられるべき問題だと思う。

散々色んなところで書いているように私は今大学生。

つまり、無収入。貯金を切り崩す日々。なので、必要最低限のものしか買わないし、基本犬達と田舎歩き。

私の二人の娘のことは私がやっているので、フランスでボーディングスクールに合格後、家計の資金の問題が原因で留学の合格をもらった後も戦々恐々としていたけれど、家庭の経済状況を考慮してもらえ、我が家は全額無料で娘を留学させる事になった。

娘にも事前に、
「ママは働いてないから借金すらこの国でする事ができない。」、「無い袖は振れない」と言うのは伝えてあったけど、もし本当に行かせられない金額を申し渡されたら申し訳ない気持ちでいっぱいだったはず。

だから、娘の今がある。

感謝しかない。

9月から通い出したその学校の彼女の友人の中にはバレエダンサーの西野麻衣子さんのご両親のように家を売って、子供のボーディングスクールの資金にした子もいるし、目が飛び出るくらいの金額を借金しているご両親もいると言う。

子供の未来はどう転ぶか分からない。だから親は子供に能力があればそれに賭けてみたいと思うのはどの国でも同じなのかもしれない。

だから、下記の記事のように、日本ではバレエ教室などの「習い事」に対して多くのものを望む保護者も増えている。

今の日本は自分が与えるより、どれだけ多くのことを与えてもらえるかと言うことの方に重点があるように思う。

お月謝としてお金を払う。

だから、どれだけ元を取れるか、どれだけ多くの事を教養として与えてもらえるか、そこが価値基準になっているように思う。

娘の費用は全て、学校側が払っていると言う事になっている。
だから、入学後、わりとすぐに彼女は見ず知らずの自分に投資してくれた方々に対してどんな思いで、この学校で学んでいるのかとか、どんな展望を持っているのかとかも含めた感謝の手紙を書いていた。

バレエでもスカラーシップ制度が多くあるけれど、娘の場合と同じこと。

「子供の未来は不明瞭で未知数。でも、その能力に未来投資。」

学業でスカラーシップを得た子だって、バレエの子達のように挫折する子もいるかもしれない。勉学が思うように進まない子がいるかもしれない。

それは全てのスカラーシップを得ている子たちに共通する。

YGP Japanなどでスカラーシップを得た力強く、有能そうに見える子達でさえ、挫折して静かに日本に戻ってきている子もいる。

そういう子達の大半は中学生だった子達。

でも、次に輝く未来が見つかっていれば!と心の底から思う。バレエダンサーとしては挫折してしまったかもしれないけれど、全く別の道で新しい素敵な道が見つかっている事を願う。

誰もその後の人生がどうなるかは分からない。
バレエの場合、例え留学の機会をいろんな条件のもとで得たとしても道半ばで帰国するこの方が圧倒的に多い。バレエにおいてのヨーロッパ、アメリカ、ロシア就職は限りなく険しい。

日本では(女子は特に)収入を得られない場合がほとんどだから、それはそれで難しい。それは勉学で留学し、海外の大学を卒業した子達とは比較にならないくらいの狭き門。
(もちろん海外大学・大学院を卒業したからと言って、海外で就職が100%できるわけではないのは明白だが。)

どっちにしても学業を途中で投げ出さないこと。それがとても重要になってくる。例え、バレエでも勉学でも海外で就職できなかったとしても、日本国内の方が仕事が見つかりやすいだろう。

先日、テレビを見ていたら、パリ・オペラ座(ガルニエ宮)の表舞台と裏舞台を扱った番組をやっていた。
(↑私自身、動画制作が下手なのがすごく残念。番組の良さが半減。パキータのリハとかもある。)

表舞台からしたら、裏舞台というのはものすごく地味に見える。なぜなら、観客の前には立たないから。

それでも裏方スタッフの方々生き生きと、実直に働いている様子が映し出されていいて感動した。

名前はプログラムに載らないかもしれない人たちかもしれない。

でも、そういった裏方の人たちなしでは舞台は成立しない。そう言うことを改めて思い知らされた。

今の中高生は夢がある。とにかく前進するのみ。

だからこそ、そう言う子達に対して資金に余裕のある全くの他人がどれだけ投資してあげれるかが日本の中でも大切になってくる時代だと思う。

欧米は…

と言うと、一定数拒絶反応を起こす人たち(ここは日本だ!と。)がいることは承知の上だが、バレエにおいて日本の辿ってきた歴史的背景、現状の日本の制度を考えた時、アメリカのような寄付制度なしでは現状からの脱却はほぼ不可能だろう。

※大学に対してもアメリカは寄付が多いから、奨学金制度が充実している。

なぜなら日本ではヨーロッパのように国立バレエ団が確固たる就職先として機能していない。それはバレエ団のレベルではなく、収入面、バレエダンサーのケアの面で。(日本の新国立バレエ団のレベルは私個人としては、欧米に引けを取らないと思ってる。)

今は経済的に豊かな人たちはバブル期に比べたら多くはないから。

その中でも、中高生になっても年に数回のコンクール出場、合わせてYGP Japanに参加しながらバレエを続けられる家庭は裕福な家庭の一つなのかもしれないが、その裏では保護者が必死になって子供の金銭面のサポートにまわっている場合も少なくない。

※YGP Japanの参加費はバレエ教室によっても異なるが全て考慮すると地元開催であっても10万円じゃ効かない場合も多い。まして、遠方からの遠征ともなれば一人当たり1週間で2,30万円は軽くすると思われる。また、アメリカ決戦ともなれば昨今の為替相場、アメリカの物価高を考慮すると1人100万円はかかるだろう。先生達の分の費用も親が折半してると思うとさらに保護者負担がかかる。

どんなに才能があっても「ない袖は振れない」。

でも、才能が垣間見える未来の子供達が思い切り自分の10代を駆け抜けられるように周りの少し資金に余裕のある大人たちが寄付として助けてあげるシステムが構築できないか…

と考えた。

そしてその先、大企業等からの寄付制度が今よりもっと確立すれば日本国内で収入が得られる就職先としてのバレエ団ができるかもしれない。(現状ももちろんゼロではないけど、資金がダンサーの安定した収入まで回っていない)

そのためには奨学金に見合った子を厳選するに当たり、どんな基準にするだとか、どんな個性を本人が持っているのかとか、今の技術、身体性、成長率、性格、言語力等詰めていかないといけない事が多いけれど、そういう事に携わって自分の「推し」となる若い人材の未来を一緒に見守れる制度が作れないか…

繰り返すと、ヨーロッパや特にアメリカでは多い助け合い。

日本では自分に厳しく、他人をも厳しく見る事に重視しがちで、「何を与えてもらえるか」に重きをおきやすいけれど、「何を見ず知らずの他人に与える事が出来るか…」

日本にも少しずつ、そんな心の寄り合いが作れるといい。

そんな夢のような事を考えた。

若い人材を大人が共に育てる世界。

たとえその子が挫折して別の道に行く事を選んだとしても責めるのではなく、背中を押してあげる大人が溢れる世界。

バレエで前進する事が「ステージママの夢」ではなく、子供本人が真に望む未来であるならば、周りの全く知らない他人の助けも借りながら、可能性に賭けてみる。

そんな未来があってもいい。

そのためには心の余裕が必要だけれど。

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