🇫🇷次女が14歳で高校生になった。田舎の公立高校とポルトガル出身者が多い理由
娘の高校生活が始まって1週間が経った。
娘はまだ14歳だけど、誕生日の関係でもう高校生。フランスによくある飛び級ではない。
先週は緊張で疲れ過ぎて9時には寝る日々。
寮のある公立の高校で、彼女のクラスの3分の2が寮生活を始めたらしい。一クラスあたりの人数も一般的な公立高校よりだいぶ少ないから通いの子は珍しい。
中学校の同級生の男の子も同じ高校で寮生活を始めたらしいけど、娘は頑なに帰宅希望。バスは1時間に一本。
それを逃したら次のバスまで1時間待たなくてはならない上に、お昼間の時間に学校が始まったり、終わったりすると、バスが2時間に一本になる。
田舎だから当たり前。
日本では高校で寮生活するのは結構珍しい方かもしれないけど、フランスの田舎では結構当たり前の光景らしい。
誰も驚かない。
うちに遊びに来た娘の新しい友達も月曜日の朝は3時間近くかけて学校に来て5日間の寮生活を送って金曜日にまた3時間かけて家に帰る生活を始めたばかり。
きっとパリだとまた事情が違うのだろう。
パリなら私立の学校の充実具合がすごそうだけど、田舎にそんなものは…ない。
選択肢…少ない。
歩いて行ける高校…当然ない。
交通機関で30分以内で通える高校…あるはずない。
高校生活を開始してお友達の名前を覚えるのが大変!と言っているけど、フランス人はフランス人で娘の名前を覚えるのに苦戦している。
特に先生たち。
聞いたこともないような日本の名前で、フランス人が苦手な発音が続くから、先生たちが最初に名前を呼んで生徒を確認する時に必ずと言っていいほど2文字目で躓くと言う。
そんなんだから、クラスメイトはこの1週間で娘の名前を覚えてくれたらしい。
子供は吸収力がすごい。
給食も中学校の時とは異なり、美味しいらしいし、食堂の席も十分に確保されているらしい。
地元の学区内の高校だと人数が多いから、たまに、食堂で食べる場所がないと言う話も聞いていたから、ご飯を落ち着いて食べれるのは幸せだと思う。
これから本格的な授業が始まって、高校生活が始まるけれど、先週行われた英語のクラスで2人組になって英語でバカンス何をしたかを聞き取って、それをクラスの前でそれぞれがしたことを発表すると言う授業内で、クラスのほとんどの子が家族に会いにポルトガルに行ったと話していたと言う。
そこで、先生が英語の授業中にポルトガル語話せる人?って聞いたら半分以上の子達が手を上げていたらしく、先生も「じゃあ、この時間は英語じゃなくてポルトガル語の授業にする?」と冗談めかしてたくらいポルトガル出身の子たちが多い。
理由は、
1933年〜1974年まで続いたアントニオ・サラザールらによる保守権威主義体制、エスタド・ノヴォ(新国家)と言う独裁政権から逃げてきた人たちが多かったから。
娘の友達の1人もお母さんがポルトガル人だけど、フランス育ち。
理由は娘の友達のおじいちゃん、おばあちゃんがその独裁政権を逃れてパリに逃げてきたから。
友達のお母さんが生まれたのは独裁政権が1974年のカーネーション革命によって終了してだいぶ後だったけど、政治情勢が不安定だったため、おじいちゃん、おばあちゃんの判断でしばらくはパリにいて友達のお母さんが10歳になる前くらいにポルトガルに戻ったらしい。
それでも、今の政権はそれはそれで大変らしい。
つい最近、そのお友達のお母さんと、おばあちゃん(ポルトガルから遊びに来ている)とお話しして直接聞いたことによると、リスボンはポルトガル人が住めなくなっている、と。
理由は大量の移民。
アラブ系の移民が次から次に入国し、次々とモスクを建ててしまったと言う話だった。
(もっと深く聞いたけど、かなり深刻すぎるのでここでは割愛する。)
2人とも愛国心が強いし、娘の友達もフランス生まれ、フランス育ちなのにポルトガル人としての誇りが強いらしくて将来はポルトガルで医者になりたいと言っている。
なぜなら、おばあちゃま曰く、
現在の悪政により、医者や大学教授などの高学歴者達が次々と国を離れてしまい、今は医者不足、教育機関も人手が足りないと言う。
フランスでも学校の先生になりたい人が減ってきているらしくて、夫の甥が通っていたパリ近郊の公立高校の普通課程でさえ、フランス語をポーランドの大学でフランス語を学んだ教員資格のあるポーランド人の先生が教えていたらしい。
教員不足はやはり、テロの危険性のせいもある。
過去に何度かイスラム過激派に教員が殺害される事件が起きているため、教員も生徒に指導するのは命懸けなこともある。
先日も他のブログでイスラム教の多い地区とバレエの関係で、「クリスマスミュージックが使えない!」と言うのを書いたが、移民が移り住み、2世、3世が暮らす場所は増え続けていると言う。
聞けば聞くほど、知れば知るほど、フランスの内情、その近郊のEU国との関わりは複雑で、
「キラキラのフランス生活❤️」
って言うものはどこにも存在しないんじゃないかと思うが、パリのボーボーパリジャンはまた違うんだろう。
バレエの世界も同様で、パリの一部、トゥールーズ、リヨン、ペルピニョンなどの大都市ではバレエ指導がきちんとなされ、優秀な子が育っているところもあるが、地方のコンセルヴァトワールや私が住んでるような田舎の近くの個人のバレエ教室では練習回数が足りなく、生徒の成長は見込めない。
それは30年前のローザンヌ国際バレエコンクールと今を比較してもよく分かる。
以前はフランス人の出場がとても多く、決戦まで残る子達も今のアジア勢くらい多かったのに、ここ最近はいても1人とか…。
その嘆きを先日バレエショップの店員さんが熱く語ってた。
「私たちの時代は…」って。
クラシックバレエは「貴族発祥の踊り」。
そのため、地方では特に人気がないところが多いから、人気があるコンテンポラリーダンスなどに置き換えるところが多いし、クラシックバレエの時間を減らし続けるところが増えているように思う。
民衆の力が強いフランスではクラシックバレエは肩身が狭い事も大学の授業を受けていても多い。
それは、フランス政府が定める規定によるところが大きく、例えば7歳までは本格的なバレエ指導をしてはいけないとか、ストレッチも8歳まで本格的なことはしてはいけないとか、今の世界最大のバレエコンクールとなったYGPの世界観と逆行している。
今年も日本でYGP JAPANが始まる。
プリコンペティティブが8歳から…。
それは本当に子供達の成長を考えてのこと?
大人のエゴ?
お金?
低年齢化が生む障壁を少し立ち止まって見てみるのもいいかもしれない。
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