🩰バレエ×女子教育|バレエを続ける女子が学業を諦めないために
世界中には勉強したいのにできない環境の女子がいる一方で、日本では一部のバレエ講師が学業との両立は不可能とし、教育の機会を奪う現状がある。
友達と一緒に学びたいという願いが国によって閉ざされている環境に置かれている女子達にとったら日本の環境は天国だと言えるかもしれない。
昨日のブログでは貧困層、困難な状況の女の子達がどうやって娘の通うボーディングスクールで学びを得る機会を得るかを書いたが、日本の場合は保護者、特に母親やバレエ講師が勉学の機会を子供の意に反して、奪う事例がある。
世界中を見渡すと、日本は優れた教育システムが整っている事がよくわかる。それは世界のトップクラスとも言えると思う。
もちろん無料の公立の小学校1年生で読み書きを習い、中3を卒業するまでには満べなく学びを得る機会が提供されている。
無料で音楽、家庭科、美術などの専科をここまで手厚い教育が受けられる国は世界を見渡してもそう多くはない。
私は幼少期から変わった子だったし、学校での自分の存在意義が見いだせなかったため、人生をジグザグしながら進んでいるわけだが、フランスの教育と比較しても特に数学のレベルは非常に高いと感じる。
私がデンマークに留学した時、数学がものすごく苦手だったのになぜか、理数系のクラスに入れられた。英語もデンマーク語も解さなかった私はどの授業もついていけなかったのだが、なぜか、数学だけは理解できた。
複雑なlogとかcos,sin,tanとか付いてる電卓に悩まされながらも(デンマーク人は暗算しない)、時折、数学が苦手な子達に解き方を教えていた。
それで気付いたのは、日本の高校での数学の成績は散々だったのにここでできているという事は、日本の数学のレベルが高いという事実だった。
逆にデンマークの教育が優れているのは英語の授業とクリティカルシンキングを養う力とディスカッション力。
これはもう、30年前から圧倒的だった。
高校生達が自然に英語を話す、授業中も英語で一冊の本について先生と意見を交わす。
私は…本当にびっくりするくらい、何も分からなかった。
逆に、日本での英語の成績は悪くなかったのに…。
日本の数学が優れていると言うのは、そこからずっと成功体験として私の脳裡にあって、娘を連れてフランスに移住する時も中2の娘に対してそんなに不安を感じなかった。
きっと、フランスもデンマークと似たようだろうと。
そして、蓋を開いてみると、まさに、思った通りだった。
当時、中2だった娘の日本での数学の成績は平均。
でも、ここではいつもクラスで1番に近かった。近かったと言うのは、フランス語の文章問題の単語の意味が分からず苦戦していたからだが、基本的にはフランス人の同級生よりも理解していたため、卒業認定試験であるBrevetでも数学だけは高得点だった。
そんな、日本の高度な教育を、
「バレエと勉強の両立はできない」
として、生徒の勉強の機会を奪い、稽古場で夜中まで自主練を促すバレエ講師も少なからずいる。
それは年配の先生に多いのかもしれない。
自分たちもそんな環境でやってきた人たちが、令和の今も昭和の考えでやっている。
バブル、高度経済成長の昭和や平成初期と失われた30年を辿っている令和の今では全く状況が違う。
もしも、勉強は必要ではない!バレエダンサーを目指したいから高校にも行く必要はない!!!と考えるのが本人で、周囲も賛同するのであれば、その道に思い切り振り切って、失敗しても成功しても自分の選択した道として、後戻りは効かないことを大人が伝えながらその子の人生に寄り添うのは素晴らしいと思う。
自分が選んだ道ならば、きっと軌道修正も容易だと思う。
しかし、
子供の人生を、特に女の子の人生をバレエに向けさせようとするのが周りの大人で、本人の意思ではないとしたらそれは悲しみでしかない。
だいぶ以前の話だが、高校に楽しく通っていた子が自分のバレエ教室の公演で主演することになった。バレエの先生は自分のいたバレエ団にその子を入れたい一心で休みなく毎日を指導し、彼女のお母さんもバレエの先生側についてバレエ公演の成功のために動いていたが、ある日、子供の身体が悲鳴を上げ始めた。
そこで、バレエの先生とお母さんが話し合い、その子の高校を辞めさせることにした。
と言う話。
その子は高校は辞めたくなかった。
でも、そのバレエの公演の成功のため、バレエの先生、お母さんの願いのため、高校を辞め、公演を成功させた。
けれど、それから程なくして結局、彼女はバレエ自体を辞めてしまった。
本当は、夢は海外のバレエ団で踊ることだったが、バレエの先生が自分が所属した国内バレエ団に固執したという理由もあったようだ。
今は、その子が大人として幸せな自分の人生を生きていることを願っているが、その後どうなったかは分からない。
大検を取ったのか、中卒のまま人生を進めているのか。
いつの時代もステージママは存在していて、ステージママと子供の関係性が非常に重要になってくる。
バレエの場合、子供がバレエに対して才能を見せ始めると子供の意思よりもママ達の意向が強くなる傾向がある。
それは、このブログでも過去に何度も書いているが、自分の子供時代の経験、バレエ講師として稽古場を持った後に一部のママ達の力強さからも汲み取れるものである。
また、ここフランスの大学に通い始めて、大学の友人でダンス講師をしている子がある一部のママのステージママぶりに疲れていると話す事があり、ステージママは世界共通なのだと理解した。
世界を見てみると、アフガニスタンの子のように、勉強したくても国の政策で女子は勉強ができない状況に置かれている子もいる。
戦争で防空壕に隠れる日々の中で勉強を続けて夢を持っている子もいる。
そんな中、恵まれた日本の環境で周囲の大人が子供の勉強の機会を奪っている事もある。
それをどう受け止めるかはその人次第だが、教育水準が高い人ほど収入を得やすく、低学歴の人ほど、低収入であるというデータは厚生労働省のサイトから確認できる。もちろん、例外もあり、中卒の方が大学院卒業者よりも高収入な場合もなくはないが、稀な例であると思う。
先日も他のブログで書いたが、娘の学校に今年から1年生としてYAGPのファイナル、ロイヤルバレエスクールの短期スカラーなどで留学していた子が入学する。
I B校である娘のボーディングスクールにはバレエを続けられる環境はない。
今後、彼女がバレエダンサーとして成功を収めていきたいのか、勉学に邁進するのかは今のところ私には分かりえないが、きっと自分の選択でこの学校に来たのだろうと思う。
彼女のバレエの先生は快く送り出したのか…
16、17歳の踊れる子は各バレエ教室にとっても貴重な存在であるから、バレエ留学以外の留学でその子がバレエから離れるのは本望ではなかったかもしれない。
最近行われた発表会の写真を娘に見せてもらったら、白鳥のオデットのパ・ド・ドゥだったのだから。
人生には本当にいろんな選択がある。
決して簡単な選択ではない事も多い。
だからこそ、周囲の大人が子供の人生にとって何が最善かをしっかり考え、日本の教育の意義を改めて考える必要があると思う。
ちなみに、私の娘達は国内インターにそれぞれ小4まで通っていたが、それは長女のADHD(日本では診断書有り、フランスでは精神科医に問題ないとされたからない。)があったため、規律の多い日本の小学校は難しいと思ったからであるが、国内インターは一条校ではないため、日本の小学校卒業とならないところが多い。
住んでる地区によっては、東京都世田谷区のように国内インターに通う日本人の両親を持つ子はその後、公立の中学校に受け入れないと明記している市区町村もある。(いわゆるハーフの子は認められる)
だから、その後の人生もインターで進め、海外の大学進学を視野に入れないと難しくなる事もあるが、現在の私立中学校では国内インターの子達の確保のために、帰国子女受験改、英語受験があるところが増えてきているし、高校受験も同じように英語受験のみで入学できるところが増えている。
ただ、フランスでは日本の一条校の高校卒業資格だけではフランスの大学の入学資格を満たしていることにはならず、どこかの大学の入学許可証があってはじめて、フランスの大学の学部や私の通ったソルボンヌ・ヌーベル大学の語学コースなどに出願することができる。
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