🩰増え続ける国内バレエコンクールと留学サポート会社の相互関係とバレエダンサーを目指す子供達

日本の歴史を探っている。

戦前、戦後の先人達のバレエに対する熱量が現代とは比較にならないほど熱かった事を見て取れる資料に多く出会う日々。協力あり、仲違いありの歴史の中、日本バレエの発展に精神的に、精力的に関わってきた人達の熱い想いを伺い知ることができる。

その中で、先日読んだ先人の1人のインタビュー記事のバレエコンクールにまつわる現状についての苦言から、今回は国内バレエコンクールと留学サポート会社の相互関係を調べるために、バレエ団やバレエ関係の組織の『法人』について調べてみた。

昨今の多すぎる国内バレエコンクールや「○○○へ留学しました!」と言う声が多く聞かれる昨今の日本で、これは新たなビジネスが展開されているのではないかと言う思いから、まず日本には幾つのバレエ法人があるのだろうと疑問に思い調べ始めた。

そこで、分かったのはバレエ団、コンクール、留学サポートの組織を主催しているのは様々なな形態があり、その中でも法人化している、していないが分かれている。

法人化している場合、株式会社もあるが多いのは、公益社団法人、一般社団法人、公益財団法人と大きく分かれていると言うこと。

現在、日本にはバレエ関係の公益社団法人が2組織ある。

  • 日本バレエ協会 1958年発足
  • 日本舞台芸術振興会 2005より前身は1981年

日本バレエ協会は1957年のボリショイ・バレエ団の来日しで刺激を受けた国内のバレエ団の先生達が再び集まって作られた日本で最初の大きな団体。それまでの数年間は「1946年の白鳥の湖」以来、お互い口も聞かないくらいの仲になってしまっていたと先日ブログでも書いたが2014年に行われたインタビューの中でやはり、薄井氏が語っている。

日本舞台芸術振興会(通称NBS)はチャイコフスキー記念東京バレエ団を運営する組織で1981年にインプレッサリオ(興行師)だった佐々木忠次氏が作った組織

東京バレエ団発足当初(1964)はNBSは存在せず、佐々木氏が創価学会系列である民主音楽協会(民音)と組んで組織を発展させ、「民音世界バレエシリーズ」として当時、1966年にソ連のノヴォシビルスク・バレエ団の白鳥の湖公演を成功させている。その後、民音が1979年のロイヤル・バレエ団来日をもって主催から降りたことから、東京バレエ団とは別に音楽・舞踊を主とする舞台芸術の国際交流、普及向上を目的として佐々木氏自身が1981年に設立した組織。

※佐々木氏は民音(創価学会)によるバレエダンサーへの勧誘を断っていたと言う話が残っている。勧誘とは関係なく、個人で学会のバレエダンサーはもちろんいらっしゃると思うが。

そして、公益財団法人としては、下記のバレエ団及び、財団がある。

なお、新国立劇場バレエ発足にあたって、文化庁から要望はあるかと聞かれた初代島田廣芸術監督が、コール・ド・バレエのダンサーにも一般のサラリーマンと同様かそれ以上の待遇を要求したが、残念ながら文化庁の返事はなかったと薄井憲二氏がインタビューで答えている記事がある。

一般社団法人として、メインなのは「日本バレエ団連盟(2014)」だが、この組織は日本バレエ協会と組合員が被っているところもある。日本バレエ協会がバレエ教室、個人のための組織とすると、日本バレエ団連盟は国内のバレエ団員のための組織となっていて、現在10の会員バレエ団と2団体の準会員から成る。

それ以外の一般社団法人としてはバレエ団が多いが、最近できたものとしては数団体あり、自主公演コンクール主催留学サポート会社の運営バレエ検定、またはワークショップなどに力を入れている一般社団法人が多い。

一般財団法人のバレエ団

その他のバレエ関連一般社団法人で見つけられたもの
  • 一般社団法人ジャパン・バレエ 岩田守弘(元ボリショイ・バレエ団)
  • 一般社団法人ワガノワバレエ協会 2018 代表理事 アンドレイ・オルロフ
  • 一般社団法人日本国際バレエ協会 2018 代表理事 吉元祐美/名誉顧問 鈴木京子
  • 一般社団法人バレエ芸術推進協会 2023 石渡真美
  • 一般社団法人BALLET OFFICE JAPAN 2015 代表理事 矢倉 鈴奈
  • 一般社団法人日本エイジレスバレエ・ストレッチ協会 代表理事 田仲智子

バレエ公演を目的とする団体から、バレエコンクールワークショップ主体のバレエ関連の一般社団法人は増えている。その実態はバレエ留学サポートが多い。そして、バレエ検定な喉を新たに導入しようとしている法人もある。

また、一般社団法人でも株式会社ではなくても、有名どころだとAmazing Arts Org(YGP Japanの運営・留学サポート )のように、留学サポートとコンクールを運営している組織はあるので、現代はその数は枚挙にいとまがないし、把握するのが困難である。

バレエコンクール数も同じ主催者が地域を変えて年間10数回行うものもあるし、2023年以降に新たなコンクールが散見でき、その数は現在、

200を大幅に超えている。

つまり、2026年現在、大雑把な計算だと年間365日のうち、1,7日に一回の割合で日本のどこかでバレエのコンクールが行われている。

ちなみに私が数えたところだと、ネットの情報サイトに今のところ掲載されているだけで2026年6月は子供用のコンクールが15件、大人用1件、7月は子供用だけで21件あった。(数え間違えてなければ。)多分、今後ネット上にさらに7月分や8月分が掲載されて増えるものと思われる。

そして、現在の特徴として、一般社団法人じゃなくてもバレエコンクール主催の組織が海外のバレエ学校と提携して、スカラーシップまたは入学許可を与え、留学サポート会社となって運営しているバレエコンクールが多い。

つまり、一般社団法人のコンクール運営及び留学サポート会社と法人格がないコンクール運営会社と留学サポート会社は内容が似ているものもある。(もちろん違う要素もあるだろうけれど。)

また、入学許可の場合、親が全額負担になる可能性が大なので、国によっては一筋縄では喜べない事を考慮する必要があるし、長期留学資格を与えてもらえないバレエ学校もいまだにあり注意が必要。

⚠️3ヶ月に一度、3ヶ月間日本に滞在する必要があるから授業は年間で半年しか受けられない学校もある。

⚠️特に昨今の円安の影響で、欧米諸国への入学許可を得てでの留学は金銭面できつい場合もある。

これが今の日本のバレエコンクールにおける実態で、老舗&新参の大きなバレエコンクールを列挙すると以下の通り。

  • 東京新聞全国舞踊コンクール(1939,バレエ部門ができたのは戦後しばらく経ってから)
  • 埼玉全国舞踊コンクール(1968)
  • 全日本バレエコンクール(1983/日本バレエ協会主催)
  • こうべ全国舞踊コンクール(1988)
  • NBA全国バレエコンクール(1998)
  • YGP日本予選(2002)

などが特に有名。

それにより、子供達はバレエ留学を叶えるチャンスは大幅に広がっていると言えるし、バレエコンクールに出場したのがきっかけでバレエ留学を果たし、憧れの海外のバレエ団に進む道を見出す人もいる。

でも、何度も書くが、海外バレエ団への入団が全員に保証された道ではない。日本人で海外留学した子が全員海外のバレエ団に入団したら日本人のバレエ団が海外に出来上がってしまうんじゃないかと思うほど、海外で学ぶバレエダンサーを目指す子達が多い。

でもむしろ、留学がスタート地点であって、その後、子供によってはバレエダンサーとして成功する子もいれば、一方で、忍耐力、親の経済力、文化への適応等ができないと精神ともに疲弊してしまう事も多い。

夢のある世界だからこそ、
現実を知る必要があると思う。

また、パリ・オペラ座バレエ学校のデモンストレーションをここ3年間連続で見続けているが、バレエ学校というのは本来、進級も難しい道であり、必ずしも次年度に名前があるとは限らない。

それだけ条件が恵まれた子達にとってでさえも険しい道である事を十分に踏まえて、衝動的な行動はできるだけ避け、高校中退などする場合、親子で将来のことを話し合ってからバレエ留学に臨む覚悟がいると個人的には思っている。

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Yoshiko

元シングルマザー&元クラシックバレエスタジオ運営・代表講師。フランスの大学に行くため一念発起して長期学生ビザ(visa étudiant)を取得して母娘でフランス移住🇫🇷一度目のフランス長期ビザ却下をえて、現在パリ郊外で田舎暮らし中。

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