🩰若いバレエダンサーが安心して踊り続けられる選択肢と可能性がある未来を。

大正時代、バレエをやれるのは富裕層だけだった。

富裕層家庭ではなくても国内でバレエが続けられるように、

バレエと真剣に向き合う
未来の子供達の生活水準を
あげたい。

ただ、その気持ちだけで、こういうブログを書いている。

それは

バレエに携わる大人の
共通認識が変われば、
未来は変わると思うから。

今の政治も同じだと思う。
私達は知らない事が多い。

今、無知でもいい。

でも特に今の日本のバレエの現状で問題なのは、

知ろうとする姿勢、疑問に持つと言うスタート地点にすら立ってない人が多いということ。

なぜなら、バレエの先生に対して疑問を持つと言うこと自体が失礼に当たるという指導があったりする。そうすると知ることができないから疑問に持つこともないと言う循環。

今まで「ダンサーは無収入」状態が当然の時代だったから、今後もそれを変える必要はないと思うバレエの先生達がいるのも当然かもしれない。

でも、時代が変わり、子供が溢れていた日本社会から少子化に突入している。

この30年以上景気も良くはない。今の若い人たちは景気の良い時代を知らない。

私が子供だった40年前は子供たちで溢れていた。

また、バブル期の終焉期でもあったため、まだ、時代が明るかった。
私の上の世代の人たちはさらにそのバブルの恩恵を大いに受けた人たちであると思う。フリーターだって、バイト掛け持ちのダンサーだって、未来が明るく感じたはずだ。

消費税だって、その頃は3〜5%だった。ついでに言うと、1989年以前はなかったし!

(その年の11月にベルリンの壁が崩壊したのを、小学校に行く前に朝のテレビ番組で生中継で見ていた。そのくらい古い時代の話。)

全体的な税金も今ほど高くはなく、新型PCウィンドウズ95、98で沸いた時代で、私も何度、秋葉原に通ったか分からないほどパソコンパーツ屋を回り続けた。

バレエ以外の時間、自作パソコンを作るのが趣味だった私の家の中はネジやドライバー、自作パソコンを作るためのメモリーカード、グラフィックボード、マザーボードなどがそこら中に転がっていた。

自分の持っていたマザーボードとの相性が悪いと言えば、秋葉原に行って相性が良さそうなメモリーカードなどを買って、おでん缶を自販機で買っては温まっていた。(「電車男」の時代にはもう行かなくなってたけど。)

そんな時代。

でも今は、秋葉原にもそんな光景はない。

今は全く別の秋葉原になってしまっている。

時代の変化。30年の変化。

常に同じ時はない。変化する。

私たちが若い時代を過ごしてきた、なんとなくでも生きていけそうという時代は今はないし、若い子達は知らない。

こんなの旧石器時代の話に近い。

今日もたまたま、娘が戸籍謄本を眺めながら、「ママって、昭和生まれなの?????」と本気で驚いた様子で聞いてきた。14歳の娘からしたら「昭和」というのは歴史の中の時代。

第二次世界大戦の起きた時代。そんな古い時代に母が生まれたという衝撃…という事らしい。

私が生まれた1970年代、つまり、30年前は第二次世界大戦前後。

今もフランスの大学でダンスの歴史を学ぶのに1980年代前後は歴史の一部として登場する。

そして、60年代の高度経済成長下の日本をフランスでは「ミラクルエコノミー」と言い、戦後何もなかった時代からの急速なテクノロジーの発展を感嘆の眼差しで見る。

その時代は三島由紀夫の文学、そしてダンスだと舞踏の土方巽がミラクルエコノミーと合わさって見たこともない新しいカルチャーとして称賛された。

そんな「歴史」をフランスの大学の同級生達はなんの違和感も持たず、生まれるずっと前の歴史の一部として解釈する。

世代の壁を感じる…。

時代は常に変化をしていて、新しい時代の空気を読まないと取り残される。

時代を読む力は若い人たちの方が強い。

私も含めて、

時代に取り残された人たちが「自分たちの時代はこうだった!!!」と言っても説得力はない。

今のアキバが30年前の秋葉原とは全く別物であるように。

日本の未来のバレエに携わる人たちに前を向いて歩いてほしい、と心から思う。

クラシックバレエはそもそも西洋から輸入されたものであり、日本古来の「能」のような舞ではない。カトリーヌ・ド・メディシスが嫁入りでフランス王家に嫁ぐ際に伝えた文化であり、宮廷舞踊から現代の形に変わっていったもの。

現在、欧州の資本主義国家の多くの国で「国立バレエ団」がある。キューバやロシアのような共産主義国家でも国立バレエ団がある。それは国としてバレエをプロパガンダに利用したという歴史につながるのだけど、それは他のブログに書いたので詳細は端折る。

資本主義国家の多くではバレエを仕事として踊る場合、「人権」や「収入を得る権利」に行き着く。

そして、日本のような自己責任論にはならない。

だから、日本の若い子の多くは収入を得るため海外を目指す子が多い。

もし、新国立バレエがコール・ドから十分に収入を得て、1人暮らしできるほどの経済力、安心できる福利厚生に守られていたら?

日本の(女性)バレエダンサーが日本で無収入に近いことや、少子化と反比例する形で若い世代、しかも海外でバレエダンサーと踊っていたような知識、経験豊富な人たちが作るバレエ教室が増加するのに伴い、一定数、既存の教え方で日本で長年教えてきてた先生たちからしたら、戦々恐々とする時代でしかないと思う。

今年も海外で活躍する若手の素晴らしい日本人バレエダンサーが日本に戻り、さまざまな公演に参加していたのは誰の目にも明らかであろう。

若い有能なバレエダンサーが増えれば増えるほど、基盤の整っていないその受け皿は支えきれなくなる。

これは他国にはない状況であり、現状の日本はどの国も体験したことのないようなフェーズに入っていくのだと思う。

自分のバレエスタジオ経営を全て譲渡して、多くの生徒と共にバレエ講師としての立場を譲り、フランスで大学生という新たな環境に身を置いている今、失うものがない。

だから、書けることがある。

日本はすでに室町時代に「能」と言う文化財産があり、歴史がある

100年前に日本に輸入されたクラシックバレエは共産主義国家と違って、国として新国立バレエ団でさえ全団員への給与化を遂行するのは難しい現状がある。

新国立劇場バレエ団では吉田都芸術監督になって、だいぶ改善されたとは聞くけれど、全員の安定した収入、福利厚生、年金問題などが解決されたとは言い難い。

一方、朗報もある。

下記はJapan Creator Support Fundの52-53ページの切り抜きだが、この5年間の支援で新国立バレエダンサーに対する待遇が大幅に見られたとある。

これはまさに大きな一歩であり、喜ぶべき事だと思う。

もし、福利厚生が安定的に整っていれば、パリ・オペラ座バレエ団のエトワール達のように、出産前後もバレエ団に籍を置き、半年または1年ほど経ってからディレクターと相談しながらバレエ団復帰が見込まれ、42歳の引退時まで私達はその素晴らしいダンサーの踊りを堪能できるのではないかと思う。

何度も書くが、新国立バレエのプリンシパルダンサーをはじめコール・ドは素晴らしいと思う。

※現在パリ・オペラ座バレエにいる女性エトワール、過去のエトワールを見ても子供が1、2人いるダンサーが多く、引退時には子供達が舞台上に上がっているのを動画などでよく目にする。

今の日本の困難極める状況の中でも長年の経験、知識があり、その上、指導力もあるバレエ教室は十分な生徒を確保している所もある一方、そうではないバレエ教室にとってみたらこのネット社会の情報過多な時代に生き残るために相当な苦労があると思う。

これから先の時代、人は流動的に質の良い教室を求め、自ら情報を集める時代がさらに進化する。

子供も保護者も大人バレエも不平不満があればすぐに教室を変える事を厭わない

ネット社会、口コミ、コンクールでの結果等を見てあっさりと育ててくれたお教室を離れ、移籍する世の中となった。

昔ながらの義理とか恩とか
人情は薄れつつある現代の日本。

反面、

しきたり、収入が得られない状況だけは大正時代から何も変わってはいない。

100年間。

時代は変化し、戦争→高度経済成長→バブル崩壊→失われた30年→現在と変化しているのに、バレエ界での基盤は当時と格差ない。

技術や表現力の向上は個々のバレエの先生達の力で大幅に向上したというのに!!!

少子化が進む中、

すでに前向きに、時代の流れを読みながら、多くの工夫を凝らしているバレエ教室も多いと思う。

でも、こんな事を書いている私自身、もし、今も日本にいて、もし今もバレエスタジオ経営者として子供達を指導し、その渦中にいたら一人の女性バレエ講師として様々な事は思っていても絶対、公には何も言えない

単純に周りの
バレエの先生の目が
怖いから。

なぜか。

バレエのコンクールに子供達を出場させるにしても、審査員の評判などの関係で、

私ではなく、
生徒たちに不利益が被る

場合もある。

フランス社会全体もそうであるけれど(多分これは世界中どこでも…)、日本のバレエ界もコネの世界であって、横の繋がりが大事になってくる。

顔が広くて、程よくいろんなバレエの先生と良好な関係を保っていないと日本でバレエの先生は続けられない。

特に、審査員の先生に疎ましく思われでもしたら…。

(そんな中で、以前、そんなに面識がなかった偉い先生に根も歯もない嘘を言われたことがあったが、それは数年前の話で今の話ではないし、今は生徒がゼロなので困らないが、それを当時のその先生の講習会に行っていた生徒が教えてくれた。※女性とは限らない。)

横のつながりがあると、権力がある先生はコンクールなどで仕事が得やすいと思う。でも、そうじゃない、海外で力をつけた若手のバレエダンサーなどはどうすればいいのか?

私が発信したいのは、収入がないのは当たり前、無収入が問題とか言うなら「外交官になれよ!」とか、「バレエは芸術だから稼げなくて当たり前。今更そんな事を掘り返す必要は日本ではない!」「金がないなら野宿でも生きていける。」などの今まで日本のバレエ界に浸透してきた概念を覆すこと。

そういう観点で言ったら、日本の多くの(未来のダンサーも含む)バレエダンサーが憧れを持つパリ・オペラ座バレエは芸術家の端くれにも置けないと言う見方になってしまう

なんせ、

賃金アップのために、
お客さんが客席に着いた後に
公演中止のお知らせがあったのだから!

フランスでもストライキについて賛否両論はあるが

概ね「権利」だから。

と言うことになる。

国が違うから、と言う意見もありそうだが…

AI時代、新しい事を追求できる。他人の足を引っ張るのではなく、自分たちの手で開拓する力を身につけてほしい。過去の栄光の時代にしがみつかなければできるはず。

経験を積んだバレエの先生たちが、バレエの指導をしながらいろんなことに挑戦する姿は後世の参考にもなるだろうし、賞賛も得られるだろうと思う。

今は難しい時代である事は否めない。

だからこそ、日本のバレエ界一丸となって新しい息吹を入れてほしい。

2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ バレエへ
にほんブログ村 外国語ブログ マルチリンガルへ
PVアクセスランキング にほんブログ村

Yoshiko

元シングルマザー&元クラシックバレエスタジオ運営・代表講師。フランスの大学に行くため一念発起して長期学生ビザ(visa étudiant)を取得して母娘でフランス移住🇫🇷一度目のフランス長期ビザ却下をえて、現在パリ郊外で田舎暮らし中。

おすすめ