まずは娘が行ってたフランスの学校の環境。
- 仏現地中学校1年目:UPE2Aクラス(全員フランス語が話せない移民。9割以上アフリカ系、アラブ系の子達)…中2だったけど、全学年同じクラス。フランス語を学ぶのがメイン。
- 仏現地中学校2年目:移民がほとんどいない中学校の地元の子達が通う一般的なクラスで中3。
- 高校1年生:移民多めのフランス現地の普通高校。
高2で必修の「特別授業(spécialité)」が田舎住みのためにその高校にしかなかった。学区外のため、交通機関を使うと、片道2時間。車で20分弱。 - 高校2年生:現在。海外のボーディングスクール
日本の公立中学1年生を終えて、その後、移民が9割を占めるフランスの現地中学校で1年間を過ごし、中3で家の近くの落ち着いた雰囲気の中学校に通った長女。
最近、以前の写真や動画を見返していて長女の雰囲気が随分と変わったことに気づいた。
立ち姿が異なる。
以前は自身がなく、下記の動画で見受けられるように猫背で目線に特徴があり、目立っていたのだが(バレエを長年やっていたにも関わらず!)、ここ最近は堂々と立つようになった。自分に自信を持って背筋が伸ばせるようになるとそれだけでだいぶ印象が変わる。
同じ人間なのに、全く違うようにも見える。我が子ながら。
ここ4年間、毎年、学校を変えているのだが、どこに行っても友達、先生に恵まれていることに感謝しかない。
下記の動画を見る限り、今とこの頃では親から見ても全くの別人に見えるくらい。
この頃はフランスに仮住まい中で、まだフランス語の文化も学んではいなかった頃。この動画のような悪態ついてるような態度も多かった。
そして、更に異なると感じたのは勉強に対する姿勢。
過去のブログでも書いている通り、日本ではADHDの診断がある。でも、日本の担当医に英語で作ってもらった診断書を持って、フランスの精神科医に見てもらったのだが、
「フランスに来て、環境が変わって現在困ってる事がないのであれば、診断を下す必要はない。」
と言われ、診断は下されなかった。
日本では、ワーキングメモリーが極端に弱かったため、日本の公立の定期テストである暗記物、つまり、漢字、歴史、地理、理科はとにかく点数が低かった。勉強の仕方も分からず、試験1週間前に一日1時間も勉強したら良い方だった。だから、成績表は英語以外…行進に近い状態。
学校の自分の机の片付けもできず、友達に手伝ってもらうほどだった。
しかし、フランスに来てからの変化が著しかった。
語学習得は早く、あっという間に私が追い抜かされたのは言うまでもない。
フランスの採点方法は、日本のテストとは異なり、暗記を試すテストではなく、授業で学んだ概要を説明及び、文章化すると言うものが多かったから、娘には馴染みやすかったらしい。フランス語を習得すると、普通高校に入学してからは特に楽しんで勉強するようになった。
日本では年号を覚えたり、人名を覚えるのが苦手で苦痛だったようだが、学校で学んだ知識を文章化するのは得意だった。
国が変われば、子供の評価が変わる。
子供を通して母である私が体験した事だった。
「日本でADHDと診断」があるものの、ここではないから、今は日本におけるADHDの特性、
➖片づけられない、何でもその辺に置きっぱなし、等➖
は、たいして気にならない、誰でも持っている個性の一つでしかない。
国が違えば、
発達障害の基準が異なる。
発達障害、特に、ADHDで悩んでいる親子がいたら国を変えることまでしなくても、環境が変わることで、子供が生きやすくなるかもしれないと思う。
2025年の9月からボーディングスクールに行き始め、冬休み久しぶりに帰宅した娘だけれど、ホームシックになる余裕もないくらい忙しい学校生活を送っているらしい。
家への電話もほとんどなかった過去3ヶ月。
フランスに帰宅してからも2日後には慌ただしく、友人の住む国に出かけて行き、1週間後に帰ってきたと思ったら、高1の時の友達4人がうちに泊まりに来ることになった。
みんな可愛い子達で、高2だし、ずっと長女の部屋に引きこもってるんだろうと思ったら、ほとんど私たちと一緒にリビングで過ごしてて、何なら夜中にお腹空いたって言うからおにぎり作ってあげたらペロっと平らげた。
全然、尖ってない子達。宗教も肌の色もみんなバラバラ。5人がみんなバラバラ。でも、そんなの関係なくて、穏やかで仲良くて…(豚肉だけ気を遣って、後はハラル肉を使えば良いだけの話)。
話を聞く限り、多分、今娘が通う「多様性を謳う」ボーディングスクールの方が人種が偏ってる。生徒の中で、ヨーロッパ系同士、アジア系同士、アフリカ系同士が一緒にいる割合が多いと言う。
更には、その中でも裕福な家庭の子は裕福な家庭な子たちと、うちの娘のように奨学金を受けている子達は同じような家庭の子達と仲良くなりやすいという。
世界の棲み分けが、そのボーディングスクール内でできているのを見れるという不思議。
翻って、フランスの彼女が行っていた高校は多様性という言葉を敢えて使わずとも、当たり前のように人種が混ざっている。
話は脱線するが…
下の子の中学校はこれまた特殊で以前他のブログでも書いているようにヒジャブの保護者を保護者会とかでも見た事がない。年末に行った保護者会でもやっぱり、いなかった。
学校全体を見てもアフリカ系の保護者もそんなには多くなく、たとえ、いたとしても民族衣装を着ている保護者はいない。
そして、驚くべきは彼女のクラス…
娘以外、移民…いない。
アフリカ系の子も、アラブ系の子も娘以外のアジア系もいない…今のフランスにそんな地域が存在するのか?と言うくらい。
パリの大学に行ってる私からすると、本当に特殊な世界に見える。数十年前はフランスではこの娘のクラスの光景が当たり前だったのかもしれないけれど、今のフランスはアジア系、アフリカ系、アラブ系が特にパリ周辺では当たり前のように混在していているし、上の子の高校もそうであったから、完全移民の私たちがここにいて良いのか?と思うこともしばしばある。
でも、珍しい存在だからこそ、先生も含め学校全体にいる人達が下の娘に優しいし、アジア人差別も、いじめもない。むしろ、下の学年の知らない子達からも好意的に声をかけられるのだと言う。
とにかく、今の環境で日々、民族とは?人種とは?貧富の差とは?平和とは?資本主義とは?共産主義とは?などを考える事が多い長女。
IB(国際バカロレア)の勉強はとにかく難しく、3ヶ月経った現在でも悩んでいるようだけど、母は何もしてあげられない。特に理数系の脳みその娘に対して、完全文系、特に歴史関係かバレエのことしか脳みそがない母は全く役に立たない。
彼女の人生は彼女のもので、この先、私の父と私のように意見と食い違う日が来るかもしれないが、自分で自分の道を切り開いていく以外ない。
自分が思うように生き、後悔しなければそれでいい。
母である私が納得いくか、行かないかは彼女の人生において関係ないのだから。
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