バレエの先生には誰でもなれる日本。
でも、バレエダンサーは職業として確立しているかと問われればそうではない。
極端に言うと、バレエの代わりに
「バレー」という人だって明日から
バレエの先生になれる日本のバレエ界。
私自身、バレエの先生になりたくて若い時から夢見てきた。
高校交換留学機関の最終面接も「将来は国際機関で働く人になりたい。」と言う子が多い中、私は「将来はバレエの先生になりたい。」と言って海外に飛び立つための奨学金(返済不要)を頂いた。
バレエしかなかった。
バレエが私の人生だった。
そして、紆余曲折しながらいつしか自分の夢を叶えて現実として20数年と言う月日をバレエの先生として生活してきた。
でも、1000人前後の子供や大人を教えて思ったのは日本のプロのバレエダンサーの生活に夢がないと言うこと。
もちろん、
一部の人たちにとっては素晴らしい世界であることは間違いない。
でも、そこにあったのは
🩰プロになってもまともに稼ぐことができない(女子)ブラック企業のようなシステム。
🩰先生になっても地域によっては新参者、つまりかつての自分の教え子(日本や海外でプロになって地元に戻ってきた元ダンサー)すら受け入れない場所取り合戦。
結局、既存の先生達による若手の先生潰し。
そしてトドメはこのメソッドは素晴らしいけど、こっちはダメとかの持論を促し、全国を回る先生方。
少なくない先生達が
自分たちの今だけを考えて
自分の損益のために発言し、
「お金のために」、
「自分たちが豊かな生活するために」
若い芽を潰している。
日本のバレエの先生の中にはもちろん、
バレエが大好きで純粋に子供達を
いいダンサーとして育てたい!
と心の底から思っている人も
多くいらっしゃる。
と思う。
だけど、
どれだけの子達が日本で
「職業ダンサー」=「収入が得られるダンサー」
になるのだろう。
夜の世界に身を落とすダンサーも少なくない。(女子)
⭐️「ほとんどがバイト生活」プロに近づくほど“お金がかかる厳しい世界”…バレリーナで「食べていく」のがあまりにも困難なワケ
『崖っぷちの老舗バレエ団に密着取材したらヤバかった』より #2
2025.01.03の記事より
⭐️「お金がないから、やむなく高額バイトに…」バレエダンサーの貧しすぎる金銭的実情。少女たちが直面する現実に目が当てられない。
2023.2.13の記事より
もちろんバレエの先生だって安定して収入が得られる職業とは言い難い。
だから先生達も自分の生活がカツカツの人たちも多くいる。
特に年輩の先生方ほど生活が厳しいのかもしれない。
それでも
今の若い、教える技術を持った
有能なダンサー達が
海外から先生として日本に戻ってきた時に、
または
日本国内でダンサーとして活躍してた人達が
先生に転身しようとする時に
縄張り争い的な行動に走ってしまうのは
あまり好ましい姿とは言いがたい。
(女性の先生とは限らない。)
すでにそういう例は地方で多く耳にする。
それに、今の子供達が職業としてバレエダンサーになりたいと思った時、今の日本でバレエダンサーになるにはリスクが大きすぎる。
福利厚生もなく、全てが自己責任でバイトとバレエダンサーとしての日中を過ごさなくちゃならない人がほとんどだから。
それを自分の選択だからと言って承認する大人もいる。
そして、
「バレエのため、生活のために」
夜の世界に進む人もいるのを
この目で見てきた。
だから思う。
芸術家だから何でも良いと言う訳ではないと。
でも、今の子供達が将来、運良く海外でバレエダンサーとして就職できたら話は変わってくる。(役がつくかどうかはまた別問題)
優秀な日本人の流出は
科学や数学の分野だけでなく、
バレエの世界では以前から
当たり前の事として行われている。
プロになるのは「夢」と違い
本当に厳しい世界で事実を知ることが
とても大切。
でも、なぜ日本の今のバレエダンサーの生活改善しようとする偉い先生方が現れないのだろう。
日本には
多くの実績がある
素晴らしい先生が
いらっしゃる
はずなのに…。
YGPの結果を見ても然り。
個人個人で素晴らしいバレエ教育を行う先生がいらっしゃるのは明白。
でも、
多くのバレエ団があっても、古い体質、体制はなかなか変えられない。
変えるのは難しい。
それはよく理解してる。
日本は能や狂言の舞が観阿弥、世阿弥親子によって花開いた文化であり、西洋のバレエの成り立ちとは違うから。
ここ最近、昔の教え子達から彼女達の将来の夢を聞くことがある。
私がフランスに移住してもう3年目だけれど、連絡をくれる子達が可愛くて仕方ない。
その夢はそれぞれ違うけれど、一般のサラリーマンではない不安定だと言われる職業。
でも、彼女達がそこを目指しているのは私の責任でもある気がする。
私が破天荒すぎたから、猪突猛進だから、そんな道もあるんだって夢みた子もいるのかもしれない。
実際、彼女達の夢は全然バレエとは関係ない世界だけれど、一般の職業ではない職業を選ぼうとするにはリスクが大きい。
彼女達の夢が成功するかどうかは本人次第。
努力と運次第。でも、バレエダンサーよりは長く続けられる。
私にできることは何もない。専門外すぎて。
それでも、教え子達が自分の人生を自分の足で,自分の収入で切り開いていってほしい。
親の力を頼らずに。
どれだけの日本のバレエの先生が、
「バレエダンサーになりたい!」
と言う子達に、日本では収入を得るのは難しいと言う話をご両親をはじめ、子供達にしてるのだろうか…。
少なくとも私自身は子供達にバレリーナになりたければ、海外に行け!
成人してまで親に
お金の負担をかけるな!
と言ってきたつもり。
事実と向き合って、それでもなお、自分の道をバレエダンサーとして、舞台人として臨むなら誰も否定はできないけれど、バレエの先生自身が適当なことを言って真実を伝えないのであればとても大きな問題だと思う。
保護者の中にも実際、当然ながら無知な方はいらっしゃると思う。
閉ざされたバレエ界、知らないのは当然。
だからこそ身近であるはずの先生たちが事実を誠実に伝える必要がある。
今、私は、フランスの大学でダンスを理論的に学びながら、全てのバレエ団とは思ってないけど日本の優秀なバレエダンサーが集まるバレエ団くらいはコールド・バレエ・ダンサーからでも自活できる道はないかと考えている。
まだ、分からないことだらけだけれど、フランスでは少なくとも何かしらのサポートが存在する。
日本とフランスは「ダンス」「舞踊」「舞踏」の歴史、成り立ちが大きく違うから一概にこうすればうまくいくと言うことはないのだけれど、私が学ぶことで少しでも今の日本のバレエダンサーや舞台に立つ人たちの生活が良くなる道筋を発見できたら…と思う。
日本のバレエ界は異常に狭いし、考え方も堅苦しいからそれを根元から変えるのは全く力のない私には無理かもしれない。
それでも福利厚生、年金等のシステムが確立されているフランスの手法を学んでみて何か一つでも日本のバレエ界の改善につながればいいなと思う。
そんな余計なことをするな!っていう反論も出そうだけれど…。
未来の子供達のため、
日本での職業バレエダンサーのために
貢献できることがないか、
やっとスタートラインに立てた2025年。
バレエに対する想いが大きすぎて支離滅裂な文章になってしまったけど、日本のバレエ界で生きようとする若い子達の未来を変えたい。
だから、意味がないことかもしれないけれどこうやって拙い文章を書いてみる。
大きすぎることだけど、
それがバレエの先生後の第二の夢。
ここフランスで新たな一歩を踏み出してみた。
やってみないと分からない。
前に進んでみないと分からない。根拠のない自信と共に。
そして、近い未来に優秀な頭脳を持った若い子達が学ぶ事で未来を変えられるんだっていうことを学んでくれたら嬉しい。
学ぶことは悪じゃない。
バレエの時間を少々削ってでも学ぶことに価値がある。
本を読んで欲しい。
バレエのレッスンに通う道中にスマホではなく、本を!
そこでの偶然の出会いが自分自身を変えるかもしれない。
そして、今の若いダンサーを目指す子達に言いたい事は、
バレエダンサーの夢をみるなら、
最低、通信でもいいから高卒の資格を取って!
という事。
中卒でいいはずがない。
今の日本の状況で。
そして、「偉そうにしている」表面的に良いことを言う先生の言いなりにならないで!と。
そうすれば、将来的にいつでもどこでも何かのキッカケででも、学び直しができるから。
バレエで生きて、50歳近くなったとしても。
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