年末から新年にかけて、やっていたフランスのテレビ番組。クラシックの分野で長けている子達が出演する番組で歌、楽器、クラシックバレエの3部門。
歌も楽器も専門外だけれど、クラシック音楽に秀でている子達の歌や楽器を聴くのはおもろしかった。
特に、オペラなんて普段は聞こうともしないけれど、こう言う番組では思わず聞いてしまう。
一言。。。
すごっ!
セミファイナルが2夜に分かれて年明けに決勝。
各夜ともに各部門から4人。それぞれのセミファイナルから二人ずつが決勝に進める方式。
歌や楽器の審査員は知らないけれど、クラシックバレエの審査員はマリー・クロウド・ピエトラガラ!
相変わらず美しい✨
16歳までの子供達が自分の力試しをできる番組だからセミファイナルの時点で相当なレベル。
なはず。。。
何度も書くけど、歌と楽器は門外漢。
だから、どの子もものすごく上手く見える。
でもクラシックバレエ。。。
。。。
あれ?あれ?
ポアント…ちゃんと立ててない?
膝…伸びてない?
腕のポジション?
ピルエットの安定感??
振り付け。。。???
ちょっとツッコミどころが多かった。
それでも出てくる子達はアンデオールは完璧だし、表現力も豊か。
マリー・クロード・ピエトラガラも一人一人、ちゃんと寄り添ったアドバイスする。
日本のバレエ界で生徒達をコンクールに出場させていた一バレエ講師の私。
日本のバレエコンクールとこのテレビ番組に出てる子達のバレエのレベルはバレエ部門で優勝した子を除くと決して高くない。
実際、パリ・オペラ座バレエスクールの子達だってきっと、バリエーションだけで比較したら日本の子供達の方がよっぽど踊れる子達が多いと思う。
YGP Japanの異常な「技術レベル」の高さはちょっと驚異的。
じゃあ、何で、日本のバレエ団は世界最高峰のバレエ団にならないのだろう。
今は新国立バレエ劇場やKバレエなどは水準をかなり高めていて世界と競えるくらいだと個人的には思っているけれど、才能あるダンサーは皆海外で踊りたがる傾向にある。
お金のため。
めちゃくちゃ重要!
それ以外にもバレエ団としてポアント支給だったり、身体のメンテナンス施設だったり、トレーニング施設だったりと足りない事が多い日本のバレエ団。
それでも日本人が海外のバレエ団入るのはとても難しい。
先日、⇩下記の番組を見ていて思ったのはフランスでも今はダイバーシティに力を入れ始めていると言う点。
以前は白人しかいなかったフランスバレエ。
その中で、2022年に韓国人のソー・ウン・パークが東洋人初のエトワールになり、2023年にギヨーム・ディオップが階級飛ばしで黒人初のエトワールになった。
この中で、11分くらいのところから日本人の話が出てくる。日本人の体型は以前に比べたらだいぶよくなったけど、まだ足のアンデオールが足りない場合が多いと。
甲がないと…。
それは文化的なところから来てるのかもしれないけど、日本人だからこの体型!は一概には言えない等々…。
また、いろんな人種がいるからいろんな体型の子もいるし、黒人ダンサーがエトワールになったことでその影響が強いと言う議論が行われているけれど、結局のところフランスバレエというかヨーロッパバレエの求める体系的条件が整っている子以外はやっぱりヨーロッパバレエはかなり難しい。
アンデオール無くしてバレエとは呼べないということを私が見たテレビ番組を通して思い知らされた感じ。
超超日本人体型の私は自分でもよくわかっているけど、アンデオールがちゃんとできない。
逆立ちしたってできない。
それでも自分の体に抗ってここまできた。
自分の体型を恨めしく思わなかった事がないくらい。
でも、いくら私が嘆いたって完璧なアンデオールができるようにはならないし、それくらいアンデオールはバレエの中で重要で
アンデオールがなければ、バレエではない。
パリ・オペラ座バレエ学校の校長は自分たちもいろんな条件の子達が増えてくる中で自分たちも見方を変えようと努力していると話しているけれど、急に改革できるものでもない。
少しずつ時代が変わってもフランスバレエらしさを大事にするフランス。
バヤデールが統一されなくなる日が来るかもしれないけど…など、人種差別ギリギリのところで議論がなされてる。
イギリスはすでにいろんな人種がいるけれど、フランスバレエはその辺に関してまだまだ道半ば。
アンデオールがないとテクニック的にも限界があるから、日本人が好む幼少期からのテクニック重視ではなく、持っている才能をゆっくり大切に伸ばす。
ひたすら子供時代は基礎にこだわり、ある程度大きくなってからテクニックを学んでいくというスタンスは変わらないだろうとここ最近のフランスバレエというか年末年始のテレビ番組を見て思うのでした。
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