娘のピアノの先生はロシア人。
バレエの事で彼女の家に行く事になり、打ち合わせをした。車で10分の隣の村。
打ち合わせ後に飲み物でもいかが?って言われたので炭酸水を頂きながら旦那さんも交えて世間話を。
なぜフランスに来たのか?
日本は遠いよね?何時間かかるの?
子供達の学校はどう?
まだ2年しかいないから分からない事だらけです。
と言うと、
旦那さんは生まれてから一度も地元を離れたことがない方で、
あなた達が住んでる村は数年前まで人口300人だったから今だいぶ大きくなったんだよ!!
と。
今私達が住んでる村は人口900人だからここ数十年で3倍!
色々教えてもらった。
そのうち、バレエの話になり、私がロシアバレエからものすごい影響を受けた事、マイヤ・プリセツカヤの瀕死の白鳥やイサドラ・ダンカンは素晴らしかったことなど、ロシア人ダンサーの名前をつらつら上げていたのだけど、先生が発するロシア人名が本当のロシア語発音なのに感動🥹
ロシア語ではアンナ・パブロワはそんな発音じゃなかったし、現在、マリンスキーバレエ学校校長の超人気だったダンサーのニコライ・ツィスカリーゼも私が知ってる日本語発音の名前ではなかった笑
先生もさすがロシアの芸術家!ロシア人バレエダンサーの名前がポンポン出てきて感動🥹
20分くらいお茶するはずが話をしてたらあっという間に2時間経ってた…
コアな話ができる人ってなかなかいないから、私も嬉しくて話が止まらない…
そんな話の中、なぜピアノの先生がここにいるのかと言う身の上話を聞いた。
詳しく突っ込むと更に5時間経っても足りなさそうだったから聞きたいところもグッと我慢して先生に話すのを聞いていたけれど、フランスでの最初の3、4年は本当に大変だったと。
言葉の問題、文化の問題。
生きるために音楽ではない仕事に就きながら、傍ら、ピアノは弾き続けていた話など。
私もまだまだ人生経験が足りないと思わされる話ばかり。
そんな事を乗り越えてもうすぐ20年のフランス生活になると言う。
そして、今は仕事にも生活にも満足していると言う彼女の笑顔を見て、この人は今幸せになるべくして幸せを掴んだんだなぁと思わせる素敵な笑顔で語ってくれた。
帰りの車の中で、子供達がピアノの先生の話しを聞いてたらママが普通に見える,何も苦労してない人みたいに見える。
と。
確かに…。
独りよがりで私自身も結構色んな経験してると思っていたけれど、このピアノの先生の話聞いてたら私の人生経験なんて幸せだけしかないように思える。
ピアノの先生波瀾万丈の人生の一部しか聞いてないけれどそれですら私の比ではなかった。
フランスにいると離婚してるなんて当たり前で、子連れ再婚家庭もめちゃくちゃ多い。
だから、私の経験値もフランスだとごく一般的。
世界は広くて、経験値私の想像をはるかに超えてる人たちがたくさんいる。
そんな人たちの人生経験を聞ける偶然の出会いを大切にしながら毎日を大切に生きる。
田舎暮らしで不便な事も多いけれど、心の温かい人たちが多くいる。
笑顔がいっぱいある。
人との会話を大切にするためにももっと語学スキルを上げていかないと勿体無いないなと思ったある日の夕方でした。
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