私は年齢的に言えば、駐在妻と言われる人たちと同じくらいの年齢。
でも、残念ながら私には「駐在妻」になれる資格がない。
なぜならそんな「優秀な」夫がいないから。
そもそも結婚生活に一度失敗してるし。
自力でフランス学生ビザとってきたので、駐在という言葉自体が遠い存在。
そして、私の中では、駐在妻になれると言うことは海外進出も厭わない強い精神力を持つ夫と結婚したという点で「夫選びに成功した人たち」と思ってる。
私自身、専業主婦の母の元で育ってきたから夫は給料を稼ぎ、妻は家の事をすると言うのにもそんなに違和感はない。
だから、この日本の不景気の時代に駐在妻というと、海外転勤ができるくらいの意欲を持ったすごい旦那さんがいると言うイメージ。
私の年代(50歳前後の人)なら、多少は理解してくれると思うけれど、夫が駐在で外国に行くことになったと言われたら、すごい!って思えるんじゃないかと思う。(もちろん全員の考えがそうではないのは十分知ってるけど。)
でも…
以前、フランスに学生ビザできた若い子と話していて今の若い子の捉え方は全く違うんだと驚いた。
「駐在妻ってダサいですよね。夫の収入に頼ってるだけで他力本願。自分では何もしてないし、海外で働く力もない。というか、権利が与えられてないわけで。それで、自分は外国暮らしってマウント取ってくるの、意味がわからないんですよ。」
衝撃だった…。
なんか、ボディブローを思いっきり喰らった感じ。。。
私の価値観を180度ひっくり返された。
まさにジェネレーションギャップ。
そして、付け加えて
「(駐在妻という)狭い空間の中で、フランス語も喋れないくせに、旦那の職業とか地位で妻達の間で優劣付けるとかってバカっぽいんですけど。」
ふへー😱
そこまで!
最近の若者は意見がしっかりしててすごい…💧
まあ、かく言うその若い子はDELFのC1かC2を持っていてフランス語ペラペラ。
もちろん学生ビザでフランスに来て、フランス社会の中で親に頼らずアルバイトして生計を立ててるし、自力でフランスで労働ビザを取ろうとしているから、私も何も言えない。
前提として、フランスに同行者として長期滞在する場合はビジタービザで入る(うちの場合、娘達がビジタービザ)。その場合、フランスで収入を得ることは禁止されているし、ビザ取得の際に、
「私はフランスでは働きません。」
と、一筆する必要がある。
だから、基本的には働けない。
私自身は長期学生ビザでフランスにきたから、月に20時間までだったら働けるけど、なんせ田舎暮らし、子供のお世話もあったりして学生しながら働くのは時間的にきついので貯金を切り崩す生活。
また、駐在家庭はパリの15、16区と治安のいい高級住宅街に住んでいることが多いけれど、それも子供達の学校が基本的にはパリの西側に固まっているから。
インターナショナルスクールも、日本人学校も、日本語セクションがあるフランスの現地校も全部パリの西側。なんなら、パリ・オペラ座バレエ学校もパリ郊外西側のナンテール、ベルサイユ宮殿もパリ郊外の西側にある。
正直、一般所得層はなかなか住める地区ではない。日本で言うと、白金とかイメージ。エッフェル塔、凱旋門は徒歩圏内。シャンゼリゼ通りだって歩いて行けちゃう。
それに、子供達が学校に行ってる間はパリのカフェで優雅にお茶とか、美術館巡りとか容易にできる時間がある(するかしないかは別問題として)。
日本人学校だとバスの引率とかPTA的な仕事があったりすることも多いのでママ達大活躍!で忙しかったりするけれど、田舎のようにパン屋やスーパーひとつ行くのに車で行かないと行けないとか言うことがないから、車を運転する必要もないし、何なら家の一歩外出たらパン屋やスーパーがあるって事も!
時間の有効活用ができる。
田舎暮らしだと、パリに出るにも一苦労。帰りの電車も気にしないといけない。
終電早いから。21時台…
でも、もし、15、16区あたりに家が見つからず、駐在で初めてフランスに住むのに13区の中国人街とか19区の不法移民が多く暮らしている場所とか、パリ郊外のサン・ドニとかに住居をあてがわれたら同じパリでもパリのイメージがもれなく崩壊すると思う。
というか、3日で帰りたくなるかもしれない。
憧れのパリは何処…みたいな感じ。
その辺の地域は白人の姿は驚くほど少ない。
フランス語も聞こえない。おしゃれカフェもないし、おしゃれなパリの街並みもない。
13区の一部の地区であれば中国人、カンボジア人、ベトナム人などが多いし、
19区の不法移民が多い地区では、中国人、中東系、アフリカ系の人が多い。
サン・ドニは中東系、アフリカ系の特にイスラム教徒が多い地区。10年ほど前にフランスであったテロもここにアジトがあったし、テロの現場となったサッカー場もサン・ドニ。
(補足:2024年サン・ドニ地区はイスラム教徒が多いからクリスマスの装飾を飾らないことにしたらしい。もはや、キリスト教文化のお祭りっぽさもをも受け入れない地区…)
話は脱線したけれど、とにかく今の若い日本人の子達と私たち世代の物の価値観って相当違うのかもしれないと思った出来事。
時代の流れ的に自分でどうにかする方がカッコいい、一人の人間として人に頼るのはダサい。女子でも、男子でも。
そういうことなのかもしれない。
私ももっとサバイバーしていかないと若い子達の感性に更に付いていけなくなっちゃう。
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