2021年の12月、コロナ禍で初めてのフランスに行くための学生ビザを大使館で申請した。
大使館にいたのは私たちともう一人若い女の人だけ。シーンと静まり返った大使館で名前を呼ばれ、書類を提出すると
「なぜこの語学学校にしたんですか?」
そして、戸籍謄本にアポスティーユが付いてないので再提出、また、提出した子供達の海外保険が365日分だから、366日にしないと12ヶ月分のビザではなく、11ヶ月分のビザになる旨の説明も受けた。
指紋を取り、3人分の手数料約3万5千円を払い、再提出書類送り先の住所の紙を受け取って心臓バクバクさせながら帰途に着いた。
年末、
書類の再提出も終えてないのに一通の手紙を受け取った。
「学生ビザ却下」
何が起きたのか分からない。
車を運転しながら「無」になった。この先どう進めば良いんだろう、と。
9月ごろから語学学校探しをはじめ、11月ごろには既に2万円の手数料を払い、キャンパスフランスで面談を予約。
コロナ禍だったから思いの外、予約は全て空いていて予約は取りたい放題だったけど。
そこで聞かれたのも
「なぜこの語学学校にしたんですか?」
いろんな語学学校を見たけど、日本人がいて、親切に対応してくれて、安かった。
っていうのが第一の理由。
語学がままならない状態だったから、日本人のスタッフがいるところが安心できると思った。
でも、格安語学学校にはフランス政府認定のQualite FLE がなかった。
日本→フランスの留学となると、今はこれが重要視されているみたいで、キャンパスフランスでそのことについて指摘を受けていた。
バレエ留学するにしても小さなバレエスクールではビザがおりないのと同様に、語学学校でも名の知れてない適当なところは学生ビザがおりないみたいだと身をもって認識した。
ネット情報でしかないけど、コロナ禍前はビザがおりたと書かれていたところだったんだけど…
そんなこんなでビザ却下。
この事実は変えられない。
年末年始を途方に暮れながら過ごした3年前。
それから半年後に無事にソルボンヌ・ヌーベル大学の語学コースに合格して9月から大学生になれた事で今こうやってフランスで暮らして新たに国立大学の3年生に編入できたけど、あの時は道が絶たれたようだった。
でも、挫折を味わったからこそ前に進める事にありがたさを感じる。
3年前の絶望感、この時期に蘇る。
でも道は開ける。
根拠のない自信をもって。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。